近視は予防から

近視と目の病気

人間に限らず多くの動物たちは、目を使うことによって周りの状況を見ています。目が見えなくなる、または見づらくなるというのは、かなり大きな問題です。以前、家で飼っている犬がちょっとした目の病気になったときに(目薬で簡単に治ったのですが)、ちょっと目が見えなくなっただけで食事も取りたがらず、一日中ふせっていたことがありました。お医者様にはすぐに治ると言われていましたので、目のことは大丈夫だと思っていたのですが、食事や水をとってくれないことの方が心配でした。人間は目が多少悪くなってもいろいろな手段で生きていくことができますが、動物にとって目が見えなくなるということは大ごとなんだなと実感した出来事でした。

 子供の目も出来ることならよい状態を保ってあげたいものですが、ちょっとしたことが原因でモノモライ(麦粒腫)や結膜炎、角膜炎といった病気を引き起こしてしまうこともあります。こういった目の病気はさまざまな要因によって引き起こされるものですから、一概にこれが予防になるといえませんが、目を清潔な状態に保つことが大切であるということだけは言えるのではないかと思います。

 近視になると正視に近い状態の人よりもなりやすいと考えられる目の病気がいくつかあります。近視になった人のすべてがこういった目の病気を患うわけではありませんが、どういった目の病気になりやすいのかを知っているだけでも、いろいろと気をつけることができるのではないかと思います。

 例えば、目の病気のひとつとして「飛蚊症(ひぶんしょう)」があります。飛蚊症とは、その名前の通り、目の前を小さな小虫やゴミなどが飛んでいるように見えてしまう症状のことを言います。飛蚊症は基本的には、年を取るにつれて出てくる症状であると考えられていますが、強い近視の方にも現れやすい症状だそうです。目の病気としての飛蚊症は、手術によって治癒することができますが、飛蚊症はほかの目の病気の初期症状のひとつとして現れることもある症状になりますので、念のため、お子様がこのような症状を訴えられた場合は、病院で検査をしていただくことをおすすめしたいと思います。

 強い近視の人はほかにも「網膜剥離(もうまくはくり)」といった目の病気になってしまう可能性もあります。ですので、目にあまり直接的な衝撃等を与えないように気をつけてあげることも大切です。

 近視になることで、メガネを利用されることもあれば、コンタクトレンズを利用されることもあると思います。メガネであれば目に直接触れるものではありませんので、それほど問題はないとは思いますが、コンタクトレンズは目に直接入れて使うものになりますので、お子様が利用する場合にはかなり注意が必要です。それほど近視の度合いが強くない状態であれば、メガネも薄いレンズですみますし、授業で黒板を見なければならない時などだけメガネを利用されるのが、よいのではないかと思います。